COLUMN コラム

メカニカルブースタポンプの動作原理(別称:ルーツポンプ)

図に示すように、楕円形のシリンダ内に2つの同形のまゆ形断面のローターを互いに90°位相をずらせて取り付け、ローター相互間およびシリンダとローター間はわずかな隙間を保ちながら接触することなく互いに逆方向に等速度で回転する。
このローターとケーシング間に閉じ込められた気体を吸気口から排気口へ送るが、閉じ込める容積は油回転ポンプのように縮小する機能は無い。

圧縮が行われるのは、図中のV4で、V3中の気体は吸気口と同じ圧力であるが、ローターが回転すると排気側とつながり圧力の高い気体が逆流し混合する。
更に回転するとこの混合気体は排気側に押し出されることになる。
ローターの回転構造は、一方のローターの軸端を、軸封部を介して大気中に出し電動機に接続、両ローターの他端側にはタイミングギヤが取り付けられ、互いに逆方向に回転するようになっており、これにより気体を圧縮し排気している。

排気容量は、30㎥/hから最大24,000㎥/hまでのラインナップある。
各部の隙間は、排気性能に影響するので狭い方がよいが、狭すぎると焼き付きを起こしやすいので、通常小型機で0.1~0.3㎜、大型機で0.3~0.8㎜である。

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